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今回の施設づくりで、もう一つの重要な要素となっているのが飲食である。
近年、OLの「おじさん化」の進行が指摘されるが、たとえばかつてに比べ居酒屋などは、女性にとってはるかに気軽に利用できるものになってきている。そこでSpa Laqua内の飲食については、「女性に好まれる居酒屋」を目指した施設づくりを行なっている。
混雑する時間帯になるべく多くの客を収容したいという事業的な視点からすると、健康ランドの大広間のような空間が最も効率的ではあるが、それでは若い女性の支持は得られない。そこでSpa Laquaでは、飲食エリアの中をさまざまな要素をもったゾーンに細分化した。
基本的には同じ空間はつくらないこととしバリエーション豊かな小部屋を多く用意し、顧客に選ぶ楽しさを提供できるようにしている。隠れ家的に使えるような場、カップルがドームの夜景を楽しみながら食事ができる場、ちょっと変わった雰囲気の場というように多様な空間となっている。
またメニューとしてはお酒や本格的な日本食が楽しめる居酒屋的なもの、炭火焼、そして韓国料理と大きく三つの内容になっている。食事というのは癒しの大きな要素であるが、最近の女性は、その店舗で「癒されるかどうか」を選択の際の重要なポイントとしている。つまり料理の質も大事だが、店のしつらえ、さらには接客態度が極めて重要になっている。
スパ施設は、「温浴」「マッサージ」「飲食」が三大要素ということになるが、飲食は顧客にとって楽しみの大きな要素であると同時に、事業採算の上でも大事な要素となる。
Spa Laquaの入館料は2,300円(消費税、入湯税別)である。入館料は事業の根幹をなす収益の基本部分であるが、その価格設定については、OLたちが持っている温泉施設の料金相場観と、日常的にリピート利用が可能な上限額を探りながら到達した。他のサービスについては、入館されたお客様が価値があると判断したものについて、それぞれの料金を払ってサービスを受けるということになる。
ところでイメージターゲットとする女性層に対して、どのような接客をすればいいかというと明快な答えは出にくい。同じ人がその日の気分で、まるで逆の受け止め方をしたりするのがこの層の特質だからだ。また、変化が大きく、この方向なら間違いないと単純に言えない時代でもあり、施設を運営しながら手探りで正解を探していく努力が必要となっている。
はっきりしているのは、ターゲットとする女性層は、価値のないものには安くてもお金を使わないし、逆に自分のためになると判断したことには積極的に支払うということである。したがって、提供者側としては一つひとつのものをきちんとつくっていくことが大切で、単に機能があるというだけでは評価されない。
機能に対するプラスアルファが大切で、小さい部分であってもその集積が評価されるというところがある。そうした配慮を欠いたものは、1回で見抜かれ、2度と足を運んでもらえない可能性も少なくない。
その日の気分にあった居場所をどう用意してあげるかということも重要になってくる。その意味で事業の効率性だけではなく、施設の多様性が求められているのであり、施設の奥深さがリピートを生む大きな要因となる。
環境づくりにおいても、一歩進むたびにシーンが変わるというような演出も必要で、今回の施設では「迷路性」という要素も積極的に盛り込んでいる。
ターゲットとする女性層は、ある意味で非常に「移り気な人たち」であるとも言える。したがって都市型リラクセーション施設においては、彼女たちの身体や心を守りメンテナンスするために必要と感じてもらえるだけの”本物”のハードとソフトの構築がもとめられている。
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